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最終更新日 : 10 Dec. 2017

JI5RPT 475kHz

JI5RPT 475kHzに関するまとめです。未記載の部分もありますが、随時追加したいと思います。

経緯

2014年10月に「アマチュア業務に使用する電波の型式及び周波数の使用区別を定める告示の一部改正案等に対する意見募集の結果」が公表されました。
当時は、475kHzの免許を得るための制約が大きく、運用を諦めていました。しかし、開放から2年経過し、JA1BVAさんのお話や色々調べていくうちに、 運用出来そうだということになりました。
この周波数の特徴として、現状送信機・アンテナ等ほぼ自作しか無く、アクティブな先達のみなさんが実験や情報を公開されていますが、なかなかハードルが 高かったのでは無いかと思います。
私のように、とりあえずカンタンに運用したい&AJAアワードのポイントアップをしたいなど。。。。という人のために少しでも役に立てればと思い、私個人の例ですが、まとめておきたいと思いました。

免許

475kHz帯20W 変更申請 20170219申請・20170323許可

一番簡単な475kHz帯の免許は、20W以下の送信機に送信コンバータ(20W以下)を接続し、軽微な変更免許を得ることです。 それ以外は、現状変更検査になります。

私の場合はFT-817(5W)にG3XBMタイプの送信コンバータ(20W)で申請しました。他には、MF SOLUTIONS 630 Meter Transmit Converterというキットもあります。 こちらの方が部品集めしなくて良いので楽かもしれません。

JI5RPT(設備共用:JI5USJ) 2017/2/27受付、2017/3/23指定変更許可で免許状を受領しました。下記の画像は201704再免許後です。

免許状 免許状 免許状

475kHz帯50W 変更申請 20170824申請・20171006変更許可・20171208変更検査合格

JUMA TX500を用いた50W免許を申請。変更検査を受け50Wの免許を受けました。下記の画像は検査後の免許状です。 JUMA TX500やその申請については「設備:送信コンバータ・送信機」を参照してください。

免許状 免許状 免許状

運用場所

これが最大の問題点。基本的には半径200mに住宅、事業所等の建物が無いことが免許の条件(同意があればこの限りでは無い)となり、免許状の付款(備考)に運用場所の緯度経度が記載されます。

JI5RPTの免許を受けている場所(20171006)
市区町村まで記載

  • 東京都大島支庁大島町 10004A
  • 東京都大島支庁利島村 10004B
  • 東京都大島支庁新島村 10004C
  • 東京都小笠原支庁小笠原村 10007A
  • 神奈川県相模原市南区 111003
  • 神奈川県厚木市 1113
  • 神奈川県座間市 1117
  • 山口県大島郡周防大島町 33003E
  • 香川県丸亀市 3602
  • 香川県仲多度郡まんのう町 36006F
  • 愛媛県東温市 3815
  • 愛媛県伊予郡松前町 38001B

場所の見つけ方

私有地の場合、所有者の許可が必要。公共の場所、例えば一級河川の河川敷などは特に許可書類の提出も不要で容易に許可が下りるようです。
私の場合は現在2カ所は私有地となっているため、許可を得ていますが、それ以外は運用に際して特段許可書等は得ていません。

設備:送信コンバータ・送信機

G3XBMタイプの送信コンバータ

検査なしで免許を受けるため一番簡単な方法は送信コンバータということで、いろいろ調べてみた結果、G3XBMタイプの送信コンバータが部品点数が少なく意外と簡単なのではないかと思い作成することにしました。
部品ですが、オリジナル回路では、TOKO KANK3333(L2)、SBL-1が国内では入手し辛いようですが、ebayで入手しました。後で気が付いたのですが、DD2NUの回路を見るとL2は不要か?
SBL-1は、昔は秋月で売っていたようですが、現在は売っていませんでした。コイルの巻き数などは、M1GEOのサイトの方が参考になります。
作成例

作成後に分かったこと:
LPF(写真左側)は大きいので、空芯コイルで作成しない方がよいかも。

送信コンバータ

JUMA TX500

JUMA TX500の組み立て

フィンランドのキットJUMA TX500です。

JUMA TX500

バンド開放前の2011年に購入しました。その後、結婚、引越などなどで荷物の中に埋もれてしまい、2017年に発掘しました。
幸いなことに作りかけ&残り部品もちゃんと取ってあったので、2017年のGWに完成させることにしました。
これが曲者なのです。

1.完成して電源を入れるも、ディスプレイが常時表示になっている。しかも連続単点が出ているような。
→フラットケーブルの接続が逆!
説・セを見ても分かりにくいので、回路図を見てコネクタの向きを判断。
しかし、このフラットケーブルのコネクタは曲者で、万力で等圧に力をかけないと壊れるみたい。

2.フラットケーブルをなおしても、まだディスプレイの表示は同じ。
→ディスプレイまわりの接続を疑い、半田ごてを当て直す。結果は同じ。

3.JUMAのMPUを疑う。
→これが正解なのですが、足が浮いてそうなやつを再度半田付け。
→うん、なにか文字化けぽいのが見えてきた。
→ルーペと携帯電話のカメラで撮影。端子1個ずつ確認。
半田ごての先がチップ用とはいえ、太かったので半田付けしにくい。
これは参った。
後でもっと細いコテ先(替こて先 SI型 PX-60RT-SI)があるのを知って購入。
もっと早く気付けば良かった。

はい。ここまでで2日。
途中何度も心が折れそうになりましたが。何とか完成。と思ったら!

4.送信周波数付近の不要輻射あり
→DDSのICのピンを爪楊枝で押すと1kHzごとに発生していたビートが消える。
→DDSのICの半田不良。
半田修正すると解消。PWRは出てただけに、測定器がないとこのあたりはキツイですね。。。

JUMA TX500の50W化

移動する局の免許を受けるため出力は50W以下である必要があります。
JUMAのWebを見ると、13.8Vで65Wのデータがあります。このままだと移動する局の免許は下りないため、入力電圧を下げることで対応します。
JUMAのWebだと、12Vで50W以下になるようです。(JARDにて校正された電力計で測定してもらった結果、12Vで45.18Wでした。)

車のバッテリーからの運用の場合、電圧が安定しない可能性がありますので、登場するのが、これ。

【送料無料】 電流制限付き 降圧型 DC-DC コンバーター モジュール (出力1.3〜28V 最大8A) 降圧 ステップダウン LED点灯や充電などに <説明書付き> 1,980円
製造元等の詳細は不明ですが、入力7-32V、出力1.3V-28V 0.1A〜8Aという代物です。これを組み込みます。

降圧型 DC-DC コンバーター

@12.0V MIN=3.61W /LOW=13.71W /HIGH=28.51W /MAX=45.18W

JUMA TX500のファームウェアのバージョンアップ

PICkit3の新品をヤフオクで安価に入手できたためファームウェアを書き換えました。

こちらは、JH1GVYさんのページを大いに参考にしています。(Juma TX136/500 のファームウエア書き換えとWSPR ユーザーガイド v1.06a)

PICKit3

元々のキットは、V1.03となっています。ファームウェアをバージョンアップすると(20170710時点 F4GCB TX136/500 V1.09)以下のような機能が実装されます。

  • 472-479kHzの制限
  • 周波数を1Hz単位でセット
  • GPSでの時間修正
  • QRSSビーコン
  • DFCWビーコン
  • WSPR-2、WSPR-15(standard WSPR messages : callsign + 4 digit locator + dBm)
  • OPERA
  • JASON
  • WSQ2
  • JT9
  • CW ID
準備するもの
  • PICKit3本体と付属ケーブル(他のケーブルは使わない方が良いようです)
  • MPLAB IPE(MPLABR X IDEをインストールすると同時にインストールされるようです)

MPLAB IPEの準備
予めAdvanced Settingsを選択。パスワードはデフォルトであればmicrochip。SettingsのSecure Segmentを「Boot, Secure and General Segments」に変更します。(そうじゃないと書き込めない)
MPLAB IPE

手順

  • PICKit3をUSBでPCに接続。
  • MPLAB IPE起動。デバイス=dsPIC30F6014A、ToolはPICKit3を選択。コネクトボタンを押す。
  • PICKit3が認識しない場合は、一度USBポートを抜いて刺しなおすとOK。(Webで検索すると事例がでます)。
  • PICKit3にコネクト出来たことを確認。
  • JUMA TX500のJ4をジャンパー(キット付属)し、PICKit3が裏側になる形で刺します(写真:この際、パネルのネジを外さないと刺さらない)。
  • JUMAへ13.8V電圧をかければ、勝手にファームウエア書き込みモードで電源ONになります。
  • ソースからHexファイルを指定。Programボタンを押す。

JUMA TX500 MPLAB IPE MPLAB IPE

書き込みが終わり電源(13.8V)を落とせばOK。
PICKit3を外し、ジャンパーを外し電源をONすると以下のような感じで、ファームウエアバージョンが表示。Hz単位で周波数が表示されます。

JUMA TX500 JUMA TX500

JUMA TX500のスプリアス測定

JARD測定器室の開放に申込み、測定をしてきました。JARDで新スプリアスに対応するため、校正された測定器で正規の手順で測定できます。
JUMA TX500単体の測定結果です。スプリアス基準は余裕でクリアしています。別途LPFもありますので、さらに余裕でクリアできているかと思います。

JARD JUMA TX500

測定結果

JUMA TX500

JUMA TX500 JUMA TX500 JUMA TX500 JUMA TX500 JUMA TX500
本機では帯域外領域は、-80dB以上、スプリアス漁期では第3高調波が-54.5dB以上となっていました。

JUMA TX500 免許について

20170824変更申請

提出書類は以下です。

  • 無線局変更申請書・・・475kHz20W→50W
  • 無線局事項書及び工事設計書・・・475k:A1A,F1B,F1D(IRFI540N*2 12V 50W)
  • 送信機系統図・アンテナ構成とEIRP算出根拠
  • JARDで測定したスプリアス発射及び不要発射の強度、周波数及び空中線電力など
  • JARDで測定した外付けLPFの特性
  • 475kHz運用地追加(検査用の重信川河川敷の公園等を追加)

20171006 変更許可

変更許可 変更許可

20171008 試験電波発射届

20171014 試験電波発射&アンテナ調整

20171015 工事完了届

20171208 14:00〜変更検査
神奈川在住のため、当日は朝一の飛行機で松山入りしました(9:00)。
レンタカーを借りて、事前に郵便局留で送付しておいた荷物をピックアップ後検査場所へ到着しました(10:30)。
人様に見せられるようにキレイにアンテナセットアップです(11:30)。SWRもJUMA TX500で測定した結果1.0まで落ちました。
左からセットアップしたアンテナ、JUMA TX500です。

475kHz 検査用アンテナ JUMA TX500

14:00 検査官がタクシーで到着

・変更検査

  • 免許状・免許証・変更許可書の確認
  • 対象機器・アンテナの構成確認・・・申請書通りかどうかを確認。
  • PWR測定・・・RIGのPWR計、持参のPWR計で確認。JARD測定との差異を確認。JARD測定結果を採用。
  • 周波数測定・・・LOW送信+ダミーロードの漏れ電波をピックアップして持参されていた測定機で測定。
  • スプリアス測定・・・省略。JARD測定結果を採用。
  • AMラジオによる受信妨害テスト・・・50W送信、1名の検査官がAMラジオを持って200m先から近づいて来て、2倍波(該当放送局なし)・至近放送局への妨害を確認。200mでは確認できずとのこと。

・検査結果

  • 指示事項無しの合格

雪の舞う中、2名の検査官の方ありがとうございました。

結果

設備:アンテナ

アンテナは移動運用となるため、いつものHF移動と同様に10mの釣り竿にワイヤーをはわせるタイプとします。
ローディングコイルのインダクタンスは、1.6mH程度必要となるようです。
コイルは、JO2ASQさんのページを参考に、メインコイルと無段階調整コイルの構成とします。
コイルのインダクタンスを可変する方法(機構)としてバリオメータなどもありますが、移動運用の耐衝撃性を考えて不採用となりました。

コイルの製作

メインコイル用には、ホームセンターで購入したVU150の継手を利用。直径16.5cmに手持ちの0.8mmのエナメル線を巻き、46Tから129Tまで0.5mH〜2.2mHまで計算上約0.1mHごとにタップを立てています。
タップはエナメル線をねじることで作っています。タップ位置は計算上なのでずれていると思いますが、まあ、そこはサブコイルの可変範囲を広くしているのでなんとかなるかなと思っています。
JO2ASQさんのページのお告げに従い、ボンドGクリヤーを塗りつつ巻いていきますが、これは結構疲れます。

メインコイル

サブコイル用には、VU75の継手を2本を重ねてボン・hを塗って1個にします。
φ0.9mm園芸用アルミ線をスペース巻きにします。巻線は自在ブッシュを予め表面にボンドで貼っておき、それに沿わせて巻きます。
これもJO2ASQさんのページをそのまま参考にしています。
最大約0.1mHになるようにしていますので、メインコイルで微調整できない部分はこちらで調整します。

サブコイル

整合トランスの製作

特にLFの場合は、アンテナ入力抵抗が50Ωより低い場合もあれば、高い場合もあり。。。マッチング用のトランスが必須です。
JA1BVAさんの475kHz用整合トランスの製作を参考にしています。
FT140#43に0.8mmφのテフロン電線を2つペアで並べて巻いていきます。
入力側はN=13回、出力側は15回としました。出力側はN=3から1回ごとにタップを出して、ターミナルに接続しておきます。
これで、概ね10Ω程度から70Ω程度までカバーできているかと思います。

整合トランス 整合トランス

LPFの作成

送信コンバータ・JUMA TX500の場合でもスプリアス基準は満たしているかと思いますが、変更検査を考え、念のため作成しました。
T型4段のLPFです。回路は、JA1BVAさんのをそのまま作成しています。
[参考]JA1BVA - T型LPFの製作
特性は現状では計測していませんが(JARLで測定してもらう予定)、500kHz付近のSWRは下がっています。
材料は以下です。

  • T106-2×5
  • 線材:0.8mmと0.65mmφUEWポリウレタン銅線 両側2個が34T(0.8mmφ 1.6m)、真ん中3個が50T(0.65mmφ 2m) 
  • コンデンサ6800pF・・・4つ、100pF(微調整用)・・・5個
  • 平ラグ板 15極
  • M型コネクタメス×2
  • ケース:TAKACHI MB-14S(ピッタリ入ります。余裕が欲しい場合は・壕モ。)

線材に0.8mmと0.65mmを使っている理由は、0.65mmの予備が手持ちに無かったためです。T102-2に50回0.8mmを巻くのは厳しいです。0.65mmでちょうど良いくらいです。

LPF LPF LPF

LPFの特性です。

LPF特性

475kHzの2倍で-56db、3倍で-70db、4倍・5倍では-70db以上の減衰となり◎で、大変再現性が良くなっています。

アンテナの調整

ラジアルは、20m×6本〜8本のIV線を地面にはわせています。また、車体へ接続できるように大型のクリップも用意しています。

アンテナ調整にはアナライザー必須です(慣れれば勘でもいけるかもしれませんが)。
私が使用しているのは、RigExpertのAA-30です。100kHzから測定できるのが良いです。
アンテナ調整AA-30

手順

  • アンテナをセットアップ
  • メインコイルのタップ・サブコイルのタップの真ん中あたりにとりあえず取り付けておく。整合トランスはとりあえず50Ωくらいにしておく。
  • AA-30で、473kHzを中心にして、Bandwidthを±100kHzくらいで測定。ディップ点があることを確認する。
  • 運用周波数に対して、長いのか短いのかを確認して、メインコイルのタップを動かす。
  • AA-30で、473kHzを中心にして、Bandwidthを±100kHzくらいで測定し、実際にディップ点が変わったことを確認。
  • サブコイルのタップ位置を変更し微調整
  • 整合トランスのタップ位置を変えてみて、SWRが低くなるところを探る。
  • AA-30のBandwidthを狭めていき、メインコイル・サブコイルを必要に応じて調整

コイルの取り付けはこんな感じ。
475kHz アンテナ

左から、整合トランス・メインコイル・サブコイル
475kHz アンテナ整合器 475kHz メインコイル 475kHz サブコイル

運用

参考になるサイト(参考にしたサイト)

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