最終更新日 : 3 Nov. 2019
JI5RPT 475kHz 送信機
注意:2019/4/1より475kHz送信機の保証認定が開始となりました。
475kHz帯の送信機をまとめます。
メーカー製
送受信機
- TS-990S/D、TS-590SG/DG/VG、TS-590S/D/V
(下記の製品は、135kHz帯および475kHz帯の受信が可能です。TS-990S/D、TS-590SG/DG/VG、TS-590S/D/V、TS-950S/SD/V/SDX、TS-870S/V、TS-850S/SL/D/V、TS-440S/Vと記載されていますが、
実際は、TS-480、TS-2000でも問題無く受信できています)
1mW出力のため、ブースターアンプが必要。自作かeBayなどで売られているものを使っているかたもいます。
トランスバータ
自作
送信機キット
- JUMA TX500
国内で何局か50W免許取得実績がある送信キット。私も現在2台所有。表面実装部品を多数使用するため、難易度は高。
送信コンバータ
送信機の紹介
Monitor Sensors 630m Transverter TVTR1
TVTR1は、この周波数で有名なVK4YBの会社の製品です。オールモード対応50Wのため、デジタルモード・CW含め移動運用には最適かと思います。
Monitor Sensors 630m Transverter
価格は、$660.00、送料はVK→JA TNT Express $60.00、合計$720です。
支払いはPayPalでできます。
8/13注文、1週間ほどで到着しました。
さすが、メーカー製です。しっかりした作りになっています。
送信の周波数変動は、JT9-5(5分間連続送信)で送信しても、1Hz以下だそうです。
免許は、TS-2000SXなど50W機(使用時は5W入力です)でTSSで保証認定をもらい、50W免許されています。
現在のメイン機となっています。
なお、WSJT-Xでは、Settings | Frequencies タブでOffset (MHz) を指定すると通常のRIGを使っているかのように操作できます。
G3XBMタイプの送信コンバータ
検査なしで免許を受けるため一番簡単な方法は送信コンバータということで、いろいろ調べてみた結果、G3XBMタイプの送信コンバータが部品点数が少なく意外と簡単なのではないかと思い作成することにしました。
部品ですが、オリジナル回路では、TOKO KANK3333(L2)、SBL-1が国内では入手し辛いようですが、ebayで入手しました。後で気が付いたのですが、DD2NUの回路を見るとL2は不要か?
SBL-1は、昔は秋月で売っていたようですが、現在は売っていませんでした。コイルの巻き数などは、M1GEOのサイトの方が参考になります。
作成例
作成後に分かったこと:
LPF(写真左側)は大きいので、空芯コイルで作成しない方がよいかも。
現状一番お手軽に、CWやJT9の運用(リニアモード除く)が出来るキットで、出力も20W程度で、国内で検査なしで免許を受けることができ、オススメです。
WA3ETDが頒布しているキットです(完成品の頒布もあり)。1台キットを購入しました。本体は、$75(80mIF)、送料は、$14で合計$89です。PayPalで支払い可能でした。
注文後即発送していただき、1週間後に到着しました。購入後PDFで取説が送られてきます。コンバータ部は、周波数の調整以外は組み立てたままでOKでした。
部品点数も少なく再現性も高いキットではないかと思います。
注意点としては、Inputは0.1-1.0 Watts と書いていますが、Inputのレベルはなるべく低くした方が良いようです。
私は、0.1Wになるようにしています。また、PTC thermistorがCrystalにくっついていますが、これが触れないほど熱くなりますが、正常の動作のようです。
常にConverterキットは改良されているようなので、私が購入した時点のお話です。
左から
(1)送られてきたパーツです。名前がかかれてビニルテープでとめられている。
(2)(3)組み立て後の大きさです。
(4)ミキサーには、NE602ANが使われています。
(5)組み込んだ様子。ケースは、タカチYM-180に組んでいます。
(6)周波数合わせ。JT9で送信したものを受信しながら、JT9の受信DFを送信DFと一致させるようにCをトリマで調整します。
JUMA TX500
JUMA TX500の組み立て
フィンランドのキットJUMA TX500です。
バンド開放前の2011年に購入しました。その後、結婚、引越などなどで荷物の中に埋もれてしまい、2017年に発掘しました。
幸いなことに作りかけ&残り部品もちゃんと取ってあったので、2017年のGWに完成させることにしました。
これが曲者なのです。
1.完成して電源を入れるも、ディスプレイが常時表示になっている。しかも連続単点が出ているような。
→フラットケーブルの接続が逆!
説・セを見ても分かりにくいので、回路図を見てコネクタの向きを判断。
しかし、このフラットケーブルのコネクタは曲者で、万力で等圧に力をかけないと壊れるみたい。
2.フラットケーブルをなおしても、まだディスプレイの表示は同じ。
→ディスプレイまわりの接続を疑い、半田ごてを当て直す。結果は同じ。
3.JUMAのMPUを疑う。
→これが正解なのですが、足が浮いてそうなやつを再度半田付け。
→うん、なにか文字化けぽいのが見えてきた。
→ルーペと携帯電話のカメラで撮影。端子1個ずつ確認。
半田ごての先がチップ用とはいえ、太かったので半田付けしにくい。
これは参った。
後でもっと細いコテ先(替こて先 SI型 PX-60RT-SI)があるのを知って購入。
もっと早く気付けば良かった。
はい。ここまでで2日。
途中何度も心が折れそうになりましたが。何とか完成。と思ったら!
4.送・M周波数付近の不要輻射あり
→DDSのICのピンを爪楊枝で押すと1kHzごとに発生していたビートが消える。
→DDSのICの半田不良。
半田修正すると解消。PWRは出てただけに、測定器がないとこのあたりはキツイですね。。。
JUMA TX500のTCXO化
JUMA TX500でWSPR2やJT9などのデジタルモードの運用する場合はキット付属の水晶では周波数安定度が
不足するためTCXO化をしました。
三田電波の型番:MTX-0510 温度特性±1.0ppm(0℃〜+50℃) 6.000MHzを5つ発注しました。(1つから発注可能と書いているが、5つからのようです)
単価3200円+税です。
(※)お知らせ:ここを見ている人は少ないと思いますが、MTX-0510 6MHzのTCXO予備がありますので、上記価格でお譲りできますので、お問い合わせください(20171210)。
JUMA TX500の50W化
移動する局の免許を受けるため出力は50W以下である必要があります。
JUMAのWebを見ると、13.8Vで65Wのデータがあります。このままだと移動する局の免許は下りないため、入力電圧を下げることで対応します。
JUMAのWebだと、12Vで50W以下になるようです。(JARDにて校正された電力計で測定してもらった結果、12Vで45.18Wでした。)
車のバッテリーからの運用の場合、電圧が安定しない可能性がありますので、登場するのが、これ。
【送料無料】 電流制限付き 降圧型 DC-DC コンバーター モジュール (出力1.3〜28V 最大8A) 降圧 ステップダウン LED点灯や充電などに <説明書付き> 1,980円
製造元等の詳細は不明ですが、入力7-32V、出力1.3V-28V 0.1A〜8Aという代物です。これを組み込みます。
@12.0V MIN=3.61W /LOW=13.71W /HIGH=28.51W /MAX=45.18W
JUMA TX500のファームウェアのバージョンアップ
PICkit3の新品をヤフオクで安価に入手できたためファームウェアを書き換えました。
こちらは、JH1GVYさんのページを大いに参考にしています。(Juma TX136/500 のファームウエア書き換えとWSPR ユーザーガイド v1.06a)
元々のキットは、V1.03となっています。ファームウェアをバージョンアップすると(20170710時点 F4GCB TX136/500 V1.09)以下のような機能が実装されます。
- 472-479kHzの制限
- 周波数を1Hz単位でセット
- GPSでの時間修正
- QRSSビーコン
- DFCWビーコン
- WSPR-2、WSPR-15(standard WSPR messages : callsign + 4 digit locator + dBm)
- OPERA
- JASON
- WSQ2
- JT9
- CW ID
準備するもの
- PICKit3本体と付属ケーブル(他のケーブルは使わない方が良いようです)
- MPLAB IPE(MPLABR X IDEをインストールすると・ッ時にインストールされるようです)
MPLAB IPEの準備
予めAdvanced Settingsを選択。パスワードはデフォルトであればmicrochip。SettingsのSecure Segmentを「Boot, Secure and General Segments」に変更します。(そうじゃないと書き込めない)
手順
- PICKit3をUSBでPCに接続。
- MPLAB IPE起動。デバイス=dsPIC30F6014A、ToolはPICKit3を選択。コネクトボタンを押す。
- PICKit3が認識しない場合は、一度USBポートを抜いて刺しなおすとOK。(Webで検索すると事例がでます)。
- PICKit3にコネクト出来たことを確認。
- JUMA TX500のJ4をジャンパー(キット付属)し、PICKit3が裏側になる形で刺します(写真:この際、パネルのネジを外さないと刺さらない)。
- JUMAへ13.8V電圧をかければ、勝手にファームウエア書き込みモードで電源ONになります。
- ソースからHexファイルを指定。Programボタンを押す。
書き込みが終わり電源(13.8V)を落とせばOK。
PICKit3を外し、ジャンパーを外し電源をONすると以下のような感じで、ファームウエアバージョンが表示。Hz単位で周波数が表示されます。
JUMA TX500のスプリアス測定
JARD測定器室の開放に申込み、測定をしてきました。JARDで新スプリアスに対応するため、校正された測定器で正規の手順で測定できます。
JUMA TX500単体の測定結果です。スプリアス基準は余裕でクリアしています。別途LPFもありますので、さらに余裕でクリアできているかと思います。
測定結果
本機では帯域外領域は、-80dB以上、スプリアス漁期では第3高調波が-54.5dB以上となっていました。
JUMA TX500 免許について
注意:2019/4/1より475kHz送信機の保証認定が開始となりました。以下は、保証認定開始前の検査の際の記述です。
20170824変更申請
提出書類は以下です。
- 無線局変更申請書・・・475kHz20W→50W
- 無線局事項書及び工事設計書・・・475k:A1A,F1B,F1D(IRFI540N*2 12V 50W)
- 送信機系統図・アンテナ構成とEIRP算出根拠
- JARDで測定したスプリアス発射及び不要発射の強度、周波数及び空中線電力など
- JARDで測定した外付けLPFの特性
- 475kHz運用地追加(検査用の重信川河川敷の公園等を追加)
20171006 変更許可
20171008 試験電波発射届
20171014 試験電波発射&アンテナ調整
20171015 工事完了届
20171208 14:00〜変更検査
神奈川在住のため、当日は朝一の飛行機で松山入りしました(9:00)。
レンタカーを借りて、事前に郵便局留で送付しておいた荷物をピックアップ後検査場所へ到着しました(10:30)。
人様に見せられるようにキレイにアンテナセットアップです(11:30)。SWRもJUMA TX500で測定した結果1.0まで落ちました。
左からセットアップしたアンテナ、JUMA TX500です。
14:00 検査官がタクシーで到着
・変更検査
- 免許状・免許証・変更許可書の確認
- 対象機器・アンテナの構成確認・・・申請書通りかどうかを確認。
- PWR測定・・・RIGのPWR計、持参のPWR計で確認。JARD測定との差異を確認。JARD測定結果を採用。
- 周波数測定・・・LOW送信+ダミーロードの漏れ電波をピックアップして持参されていた測定機で測定。
- スプリアス測定・・・省略。JARD測定結果を採用。
- AMラジオによる受信妨害テスト・・・50W送信、1名の検査官がAMラジオを持って200m先から近づいて来て、2倍波(該当放送局なし)・至近放送局への妨害を確認。200mでは確認できずとのこと。
・検査結果
雪の舞う中、2名の検査官の方ありがとうございました。
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