計画の始まり
計画は、5月からはじまりました。当初、移動運用地候補には、いくつかありましたが、町営のアマチュア無線ロッジというものがあるという話を聞き、即決定しました。公共団体が管理する、アマチュア無線専用ロッジというのは、全国でも海士町しかないのではないでしょうか。まず、日程の選定から始まりました。9月中で、連休と重なるということで、9/20-24に決定しました。そして、JI5USJにより20ページもの計画書を起こして、綿密な準備がはじまったのでした。
段ボール6箱で移動
移動運用には、何が必要か?それを考えることからスタートしました。まず、山の上のロッジで生活するために、食料、着替え、もちろん、RIG、アンテナ、PC・・・。としているうちに、なんと段ボール6箱になってしまいました。6箱を送る手段として、ゆうパックを活用することにしました。
郵便局のゆうパックは、最大20kgまでなので、どうにか20kgになるように、荷物を詰め、箱ごとの内容を記録します。私の愛用RIGのTS-930は、裏技を使いなんとか19.9kgにおさめられました。なぜ、そんな重いRIGをもっているのだとお思いの方もいらっしゃると思いますが、最近はやりの、超小型HFのRIGは、持ち運びには便利ですが性能は、全くダメで使い物にならないからです。とくに、2人でHF同時運用を目指す場合、小型RIGの場合、スプリアスで片方のバンドが全く使えない状況になってしまうからなのです。そういうわけ
で、同時運用時やコンテストには、TS-930かFT1021を山の上まで持っていきます。
隠岐までの道のり
本州から中ノ島へ行く方法は、いくつかあります。フェリーか高速船を使うのが一般的ですが、高速船はおすすめしません。とにかく、料金が高いのです。とにかく、予算がすくないので、フェリー+学割でいくことにしました。
フェリーおきじ 連絡船びんご
(左)フェリー「おきじ」 境港発14:40-17:25別府着(西ノ島)
(右)連絡船「びんご」 別府発17:40-17:55菱浦着(中ノ島)
注意:季節によって時間が違います。
アマチュア無線ロッジに到着
町営アマチュア無線ロッジは、「金光寺山」という、標高164mのやまの山頂に位置しています。タワーの上に登れば、ほぼ360度を見渡すことができるという、好ロケーションです。まず、ロッジの外にあった高さ約8mくらいの鉄製マストに7MHzのDPのバランをつけて上げることにしました。7,3.5は、常設のDPがあるらしいのですが、どうも切れているらしく、SWRが無限大でした。ちょうど、ルーフタワーもあり、それを使って建てることにしましたが、これが非常に重く2人でなんとか建てられるといった状況でした。しかも、9月も終わりという時期に、まだ蚊が沢山いて、外に出ようものならすぐに3,4匹腕にとまって血を吸い始めるといった具合に、殺虫剤を振りまき、長袖に着替えてなんとか作業できました。
アマチュア無線ロッジと7MHzのDP
運用開始
まずは、JI5USJ/4で7MHz、JI5RPT/4で14MHzの運用の開始です。14MHzのトライバンダーは、SWRがきれいに下がりこれで使えるとローテータを回してみると、なんと、約60度ほどしか回転しません。夕方の時刻にEU方向にアンテナが振りたかったのですが、アメリカ方向にしかまわらず、がっかり。スタートからやる気をなくしてしまいました。
ところが、夜が明けて、朝5時。外のアンテナをよく見るとなんと、HFのYAGIが144の4スタックとぶつかっているのです。昨日の状態を再現してみるとなんと、スタックブームにHFYAGIのエレメントが当たってエレメントが危険なじょうたいになってました。
問題解決ということで、12m高の手動の2段クランクアップを半分くらいまで、クランクダウン。ちょっと、さびしい地上高ですが、アンテナが回らないよりは、格段にましです。
これで、問題解決。そこで、部屋の中にあった、18MHzと24MHz用のWARCバンド用HB9CVを組み立ててみることにしました。
18/24 HB9CV
枯れた木を利用して建てました。ポールは、外にあったアンテナの残骸のブーム。これでも、400QSO以上。
HF/6mと2mのアンテナ 430MHzのアンテナ
(左)HF/50のYAGIと(右)430のアンテナ
144と430のローテータは、作動しなかった
(左)愛用TS-930 20年経っても小型RIGには負けない高性能
(左)TS-690 HFのSSBと50MHzで活躍
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